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女は下着でつくられる [art]


茨木のり子に「詩集と刺繍」という詩があります。

「・・・
二つのししゅうの共通点は
共にこれ
天下に隠れもなき無用の長物
さりとて絶滅も不可能のしろもの

たとえ禁止令がでたとしても
下着に刺繍するひとは絶えないだろう
言葉で何かを刺しかがらんとする者を根絶やしにもできないさ
・・・」

わたしは、この詩のなかに
戦争中、ほのかな明かりの下で、白い下着に刺繍糸を
くぐらす少女の姿を見ました。
そして、それを美しいと思いました。

自分が愉しむための下着。

今日、生田緑地にある、川崎市岡本太郎美術館にて
開催中の企画展「前衛下着道-鴨居羊子とその時代」
へ行って参りました。

鴨居羊子をご存じでしょうか。

日本において、下着に革命をもたらしたとされる下着デザイナー
あざやかな色、やわらく心地よい素材ロマンティックデザイン
彼女のつくりだす下着は、白いメリヤス製のものが一般的だった時代、
とても革命的だったといいます。

彼女の創作は、下着だけにとどまらず、多くのエッセイの執筆、
お人形や映画《女は下着で作られる》の製作、舞台デザイン、
絵画など、さまざまな分野をひょひょいっと飛び越えてなされ、
そのいずれにおいても、素晴らしい作品をのこしています。

今東光、司馬遼太郎、細江英公、岡本太郎、田辺聖子・・・・
彼女に魅了されたひとたち。
このそうそうたる面々からも、彼女のすごさが伝わるのでは
ないでしょうか。

わたしは、以前、長崎県美術館で彼女の絵を見て以来、
その存在が気になっていて、いくつかの彼女のエッセイ
にも触れてきました。

そして、今日、
彼女の作品に囲まれて、とてもくやしかった。
彼女と同じ時代を生きたかった。
彼女のデザインする下着を身につけたかった。

女は、下着ひとつで、その日の気分がかわるもの。
女は下着でつくられる!、心からそう思いました。

とてもすばらしい展覧会でした。
帰りの生田緑地、わけもなく走ってみたくなりました。


わたしは驢馬に乗って下着をうりにゆきたい (ちくま文庫)


「前衛下着道-鴨居羊子とその時代」展
川崎市岡本太郎美術館にて
4月17日-7月4日まで
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